■アーティストトーク- 11月5日(土)
  山本耕一郎  YAMAMOTO Kouichirou
 
  人間臭い現代アート
山本の作品は、彫刻と言うよりも、インスタレーションつまりコンテンポラリーアートまたはファインアートの分類されるべきものだろう。その作品の範囲は、学生時代の上下動を推進力とするゲーム性を持った車椅子からガラス会社で製作した食器類、そしてイギリス時代のオノヨーコをイメージさせる繊細なガラスの作品、そして、川崎ファクトリーにおける映像やアニメーション、演劇の分野に至るまで非常に幅広く、何の境界も感じさせない。ただ、一貫して流れる雰囲気は人間臭いまでの生活感であろうか。通常アーティストと分類される人たちの作品は、何か気取っていたり鑑賞者との距離を隔てようとする作品が多いように思うが、山本の作品は、作品が自ら鑑賞者に強引にまで近づいて来ようとするものである。今回の海抜2メートルに設置された黄色いテープもその範疇から漏れていない。
 
     
   
   
     

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